理由は……旦那が実はHOMOだったんです!私との結婚は偽装だったんです!
うそぴょ~ん! ウソ、ウソですwww
エイプリルフールだから、下らない嘘も笑って聞き流して下さい;;
最初の1行だけだと、後ろ暗い同人活動してるから妙に信憑性が高いでしょ(笑)。だから2行目で誰が見ても解るウソに仕立て上げました。
そんな感じでしょうどんエイプリルフール小ネタを投下。
なぜかちょっと切ない風です。
あ、それから拍手もいっぱいありがとうございますw
お返事しないとなんですが、なかなかPC前にじっくり座れないのでまた後日改めてまとめてお返事しますね。
嘘の罪
「何だよ、話って。」
俺は速水を呼び出して、お気に入りの人気も少ない学校の裏庭へと誘った。
『ちょっと…話があるんだ。お前にしか、その…言えない事だから……』
思い切り勿体ぶって、そして久し振りに並んで受けた講義中にこっそりとそう囁いたら速水はいぶがしげな顔をしながらも真剣に頷いて、部活の前に時間を取ると言ってくれた。
「俺、このあと部活だから早く言えよ。」
急かす速水に向かって俺は「ちょっと待て」と言い小さく深呼吸した。
…さあ、言うぞ。
しっかり顔を上げて、速水と視線を合わせる。速水の目の強さに負けそうになるが、腹に力を入れて…
「あのさ、俺……お前の事がさ……好き…みたい……だ。」
言った… 言ってやった。
速水は無表情だ。きっと今の言葉の意味を噛み砕いて脳に理解させようとしているのだろう。
「……あん、どん?なに……?」
理解出来た途端、速水は鳩が豆鉄砲を食ったようなきょとんとした顔になった。…当然だろう男から告白されりゃ。
「今言った通りだ。恥ずかしいから二度は言わない。」
そう、こんな恥ずかしいセリフ、二度は言わないと決めていた。多分顔だってうっすらと赤いはずだ。
「…マジ?」
「……。」
「エイプリルフールの嘘じゃなくて?」
「違うって言ったら?」
それだけ言うと、今度は速水の顔が微妙に変化して…困ったような笑い出しそうな、何とも珍妙な顔になった。
「…ぷっ……くっ…はっはっは!!」
俺はその顔が妙に可笑しくなってしまって大爆笑してしまった。
「あ、行灯?」
「あ~、悪い!冗談だよ、冗談!エイプリルフールなんだから許せよ!」
「っ!!…おま、えっ!!」
「いや、あんな愉快な顔が見られるとは思わなかった。男前が台無しになって大成功だ!」
「ばっかやろうっ!!俺、今一瞬本気で悩んだぞ?!あーっ、悔しいっ!行灯のくせに演技だなんて生意気だ!」
本気で悔しがる速水がなおさら面白くて、でもこれ以上やると後がツケが回って来そうだからさらっと謝って済ましてしまう。男同士はこういう時に後を引かないから楽なもんだ。
「くそっ、覚えてろよっ!」と言い残して速水は道場へと向かった。
口では怒りながらも、目が本気で怒っていないのがよくわかる。
「……ごめんな、速水。」
今日は嘘で塗り固めても許される日。
嘘の嘘は真。
本当は…速水の事が好きで堪らない。でもこんな日にしか本当の事は言えない臆病者の俺。
告白して嘘にして…常に友人のポジションを維持するくらいしか出来ない小心者。
ふと見上げた先には、まだ固い桜の蕾があった。
俺の心の中の蕾は…咲く事はあるのだろうか……。
「……ちぇ…嘘かよ。」
道場に向かう速水ががっかりしながら小さく呟いたのを…田口は知らない。
田口→速水に見せかけて、田口→←速水に収まった。