本日は調子こいてR18を書き上げてしまったワケですww
ざっくりとした内容は『行灯・彼シャツ+ソロ活動』です。
が、何となく負けた感じがする。残念かもしれません。敗因は羞恥心でしょう。
でも、モッタイナイからUPしちゃうw 基本いい加減で生きてます。
久し振りの注意書き(笑)
本日UPの小説はR18です!18歳未満の方は読んじゃダメですからねww
また、初っ端からあっはんうっふん言ってますので、背後にご注意を。
では覚悟の出来た、大人の貴女は続きからどうぞw
残り香
「は…っん ぁあ……」
「…っ」
暗がりから聞こえる衣擦れの音と甘い息遣い。
田口と速水は会えなかった時間を埋め尽くすように愛し合う。
「……。」
田口の身体を貫き揺さぶる速水の律動が一瞬だけ鈍った。
「は…や、み……?」
「…悪い、行灯。ちょい急ぐぞ。」
「え… っああぁっ!」
突然最奥を突かれ、田口は心の準備も無く絶頂へと押し上げられた。身体は感じているが気持ちが追いつかない。
「まっ…あ、あぁっ!」
速水は田口の前をしごき、内を乱暴なくらいに攻め立てて田口の抵抗の言葉を封じた。
「ああっ…は、やみ!はや…みっ!」
「た、ぐちっ…」
互いの名前を呼びながら、上り詰めて……果てた。
強引な絶頂を迎え、田口はぐったりと布団へ横たわった。
「…何なんだ、よ……」
身体への負担の多い田口は文句のひとつも言いたかったが、そこへ耳慣れた電子音が響く。速水のPHSだ。
「俺だ。……はいよ、受けろ。今すぐ行くから準備しとけよ。」
セックス後の倦怠感などまるで感じさせない、救命医の声音だった。
「呼び出しか…」
当たり前の事を呟いてしまったのが恥ずかしく、田口は手早く着替える速水から目をそらせた。
「ああ、バイパスで玉突き事故だと。」
「お前…途中でその……」
田口はあまりにも露骨で聞けず言葉を選んでいると、速水が察して微苦笑で先に答えた。
「なんとなく分かるんだよ、事故の前とかって。」
衣服を身につけると、布団にくるまる田口の額にそっと口づけた。
「お前を途中でほったらかす訳にはいかないからな。最後はちょい乱暴で悪かった。」
「仕方ないさ。」
田口はちょっとだけ笑って「行って来いよ。」と送り出した。
一人になってしばらくすると救急車のサイレン音が次第に近付いてきた。
「…まるで野生動物並みの勘だな。」
田口は苦笑しながら布団から起きて、傍らに投げられたTシャツを掴んで風呂場へと向かった。
シャワーをざっと浴びてさっぱりし、下着とシャツを身につける。
「あ、間違えた。」
持ってきたTシャツは速水の物だった。サイズが大きくて袖も丈も長い。同じ男でも見惚れるくらいの体格の良さを見せつけられるようだ。
「……。」
シャツを摘んで顔を寄せてみると、先ほどまで抱き合った男の匂いが染み込んでいる。
この匂いに抱かれ、散々喘がされてイかされて……
田口ははっと我に返る。
「バカな事を……」
情交の余韻に耽るなんてらしくない、と思う。それでも速水のシャツを着たまま布団へ横たわり目を瞑った。
「……。」
さっきの妄想が頭から離れない。何故だろう。
自分にまとわりつく速水の匂い。速水はいないのに、残り香だけで田口の心を身体を惑わせる。
「はや、み…」
シャツごと自分の身体を抱き締めると、身の内から切ない情動が沸き上がり身体が震える。それは寒さや恐れではない……甘い快楽の予感。
強引に打ち切られたセックスは、田口の身体の中で中途半端な余韻を残していた。
有り体に言えば、身体が満足していないのだ。
身体の奥が熱く疼く。どうしようもなく刺激が欲しくなる。
田口はぎゅっと目を瞑り、そろそろと自分のその部分に手を伸ばす。
下着の上から触るとすでにしっとりと濡れている。更に刺激を与えれば柔らかいソレが固く芯を持ち始める。
浅ましい身体だと己を卑下しながらも、もう我慢が出来ない。
「はぁっ…」
下着を取り去り、シャツ一枚の姿が卑猥だなど思いもしない。半端に燃え上がった身体を慰めるのに必死だった。
「はっ あっ…」
身体を丸め前をしごきあげる。無意識の内に腰も振っていた。まるで速水の物を内に納めているかのように。
速水の匂いが田口を狂わせる。
『ここ…気持ちいい?』
速水の声が聞こえる気がした。
田口の脳内で夢と現が交錯し、どんどん現実味が薄れて行く。
「あっ…そこ、いいっ!」
田口は大胆かつ素直に快楽に身を任せる。
『田口、可愛いよ。こんなにぐちゃぐちゃにして…いやらしい』
「やっ、言うなぁ…」
『…喜んでるクセに……』
瞼の裏には猛獣の瞳の速水が自分の局部をじっと見つめている。…身体がドクリと脈打つ。
田口の意識の中で、慰める手は速水のものに変わっていた。
「は、やみっ!もっ、と…もっとつ、よくっ!」
そう口走ると、自ら手の動きを力強く早く動かす。
「はあぁ…っ」
溜まらず甘い吐息をこぼし、空いている手でシャツの裾を握りしめた。
『イきたい?』
「もう、イ‥きたいっ!」
『じゃあイきな。…見ててやるから。』
田口の背筋がゾクリした。速水に見つめられたままイくなんて…興奮した。
しごく手のスピードが速まる。いつ爆ぜてもおかしくない。
「あっ あっ…はぁ……っ!」
『…田口』
「はやっ…っあ!」
幻聴で名前を囁かれた瞬間、田口は精を放った。
放たれた白濁が着ていた速水のTシャツを大きく汚し、田口はそのまま横たわってしばらく痙攣していた。
やがて霞んだ脳内が覚醒し始める。
―――俺、何やってんだ。
とぼんやりと思う。身体は鉛のように重く、片手どころか指一本動かす事すら億劫だった。
―――どうせ速水は帰って来ないだろうな。
明日…と言うか、日付が変わって今日は田口は休みだからこのまま寝てしまっても、誰にもこの破廉恥な状況は分からない。
田口はそのまま布団をかぶって意識を飛ばしてしまった。
その頃オレンジでは……
「部長、お疲れ様でした。」
「ああ、お疲れさん。」
速水はすべての処置を終えて廊下のソファに腰掛け、思い切り手足を伸ばした。
「昨晩はせっかく早く帰れたのに残念でしたね。」
特に深い意味は無かったが、速水の眉がぴくりと跳ねた。
「部長?」
「いや…何でもない。あ、佐藤ちゃん。いったん家に帰ってもいいか?慌てて来たから携帯忘れて来たんだ。」
「今のところ問題無さそうですし…部長がそんなこと言い出すなら大丈夫なんでしょう。」
速水の状況確認の正確さをよく分かっている佐藤は笑っている。
「じゃあ…すぐに戻るから。」
そう言って速水はロッカールームへと足を向けた。
速水は足早に田口の部屋へと戻り、合鍵で中に入る。
今日は休みのはずだから、きっとまだ寝ているだろう。起こすのは可哀想だから、寝顔だけ見て…いや、気付かれないようにキスだけしてオレンジに戻ろうか。
などと、軽く妄想をして携帯を置いた寝室へと入った。
明け方近い、薄明るい部屋で速水が目にしたのは……
掛け布団がはだけ、田口の素足が投げ出されている。しかも着ているTシャツは明らかにサイズが合っておらず、寝乱れた裾は際どい部分までめくれて下着を履いていないのが分かった。
そしてよく見ると、Tシャツの裾が不自然に汚れている。
速水は田口の痴態に思わずごくりと喉を鳴らした。
この卑猥で扇情的な姿なら、どんな男だって反応してしまうだろう。
速水はPHSを取り出した。
「あ~んどん。ただいま。」
「…ぅん……」
「起きろよ。」
速水が添い寝をする形でいると、寝ぼけた田口が胸に納まって来た。
「ったく、お前可愛すぎ。」
乱れた髪を撫でてやると、ゆっくりと覚醒した。
「あ…れ?はや、み?」
帰って来ないと思っていた男が何故ここで自分を甘やかしているのか分からない。
「おはよ、行灯。」
「あ…おはよ……」
頭の回転数の低い状態の田口は、寝る前の行状まで思い至らない。
「なぁ…俺が出てってから一人でナニをしてたのかな、行灯クンは?」
速水の意地の悪い顔が田口の目の前に広がった。
田口は一拍置いてすっかり意識が覚醒し、「あっ!!」と叫び真っ赤になって逃げだそうとした。
が、それを簡単に許す速水ではない。がっちりと腰をホールドされて身動きが出来ない。
「なぁ、ナニしてた?」
「う、うるさいっ!放せっ!!」
どんなに誤魔化そうとしても、言い逃れの出来ない状況証拠が揃っていてどうにも田口の分が悪かった。
「ホント、悪かったな。そんなにシたかったんだ。」
「違うから!早く帰れよっ!」
「急がなくても大丈夫さ。今佐藤ちゃんに連絡入れたら、二時間ほど休んでも平気だとさ。」
速水はイタズラな笑顔で慌てる田口の動きを封じた。
「なに、二時間でたっぷり可愛がってやるさ。お前が十分満足するくらいには、な?」
田口はからりと笑った速水の顔をこんなに憎らしいと思ったことは無く、思い切りブン殴ってやりたかった。
おしまい!
これが私の精一杯!……(逃亡!!)