[3回]

Ｌｏｖｅ　Ｊｕｎｋｙ

『…っ　も…やめ‥っ　　はや‥みっ…』

掠れた声で懇願されても止めることなんて出来やしない。
拒否の言葉も逃げようとする腰も俺を誘っているようにしか見えない。
再度組み敷いて舌を強く絡め取れば、その後に睨む潤んだ瞳と濡れた唇から漏れる吐息が艶めかしくて……

『ん‥あっ…はぁ……』

一度は拒否したものの、結局は俺にしがみつき背に爪を立てて声を押し殺す。
でも俺は声が聞きたいからより一層大きく揺さ振りを掛けてやれば我慢出来ずに甘い声を上げた。

解放しても未だなお余韻で息づく身体を見れば、また劣情が湧き上がって。
―――何度目なのか分からない行為を繰り返す。

「…ったく…。好き放題するな！この馬鹿！」
目覚めると真っ先に文句を言われた。
『久しぶりにあんな声聞いたんじゃ、押さえなんざ効くわけねぇだろうが。』
俺は心の内でこっそりと悪態を吐きながら、素知らぬ顔で聞き流す。

我慢なんか出来ない。手加減なんか出来ない。
お前が乱れるのを見ると、何時だって冷静でなんていられない。
ガキのように夢中になって、いくらでも欲しくなる。
―――いや。ガキと言うより中毒状態だな、これは。

「俺の身にもなって見ろっ！」
「……ふん、お前が悪いんだよ。」
「なんでだよ？！」

不満顔で食いついて来るのすら可愛いし楽しいと思えるのだから、俺も大概終わってる。
うるさい唇をキスで塞いでやれば、今度は腕の中で暴れ出す。

「お前が可愛いのが悪い。」
一言きっぱり言うと、今度はポンッと音が出そうなほど真っ赤になって「…可愛いって言うな……」と呟いた。
それがまた可愛くておかしくて。
大笑いしたら今度は平手で頭を叩かれた。

ああ、俺は本当に末期症状だ。